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BEAUTY AWAKE

SUMI スタイリスト 西坂多恵/Tae Nishisaka

STYLIST’S VIEW

 いつもお客さまの頭や髪を触って、その人にとっていちばんいいヘアスタイルを探り、着地点を見つけています。目の前の鏡に映っているときはもちろん、離れて横顔を見たり、ひとりのときの表情を見たり。いろんなアングルからその人を見て、その人の「今」を探りだして、「ここやな」というポイントを見つけるんです。その人の「今」とデザインがフィットしてへんかったら、どんなにカットが上手でも、喜んでもらえませんから。似合うものを押していくよりは、喜んでもらえるヘアをめざしています。
「脇役という主人公」の
人生を極めたい
 スタイリストデビューしたてのころは、お客さまのヘアスタイルに「自分印」を残していたような気がします。けれど「それって本当に必要なん?」と掘り下げた結果、今は、お客さまが純粋に喜んでくださるヘアスタイルに「自分の手の跡はいらへん」と思っています。自分の個性はそこには必要ないという考えにたどり着いたから。もちろん、お客さまが「目の前にいる」ことについては、徹底的に大切に考えます。「なんでここに来てくれたん?」「自分の前に座ってくれてるのはなぜ?」「何を求めて来てくれてはるの?」「今、どんな気分?」……声に出すわけではないけれど、問い続けます。ただ、お客さまからも自分の中からも、すべての答えは返ってこないですね。だけど、すべてがわかっていない中でも、感じとるのが美容師という仕事だと思っています。
 いっぱい答えてくれるお客さまがいらしても、すべてを聞きすぎないようにしています。決定打を聞く前に、こちらから決定打を伝えます。お客さまに決定打を言わせてしまうと、かえって「わかってくれてないのかな?」という不安を抱かせてしまうからです。
 今日のモデルさんは3歳の娘さんがいるママ。産後、ずっと髪をのばしていて、「ロングが気分」だったけれど、ここ最近、そんな気分ではなくなったから「バッサリいきたい!」とリクエストされました。どこまでバッサリいこうかな?と考え、あごのラインがきれいな方なので、あご下ではなく、あごが見えるラインまで短くカットしました。カラーはもともとの黒髪を生かして黒にカラーリング。私にとってカラーは、その人が持っている内面の魅力を引き出すもの。今回は、ママとしての顔だけでなく、ひとりの女性としての美しさを引き立たせるために、より美しい黒髪にするための黒にしました。

 これまでに逃げたいと思ったこと、やめたいと思ったことは数えきれないくらいあります。そしてこれからもたぶん、逃げたい瞬間はいっぱいあるだろうなと思っています。でもこれまでも逃げなかったし、これからも逃げません。それは、逃げたいと思う気持ちを軽く乗り越えられるような、美容師としての喜びや生きがいを知ってしまったから。平坦な一本道を歩いていくのはつまらないと思うし。山があったり谷があったり、ときにトンネルがあったり……。そんな、楽にまっすぐに歩けない道のほうがおもしろい。「覚悟」という言葉は、簡単に使うものではないと思っています。けれど、今の私は言いきれます。どんな険しい道であろうと、これから先もずっと私は美容師を続けていく覚悟があります。

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AFTER THE BEAUTY AWAKE

 高校生のころに「美容師になりたい!」と思ってこの道をめざし、美容師になって15年。ヘアショーをやったり、美容業界専門誌に作品が取り上げられることも増えたけれど、ここ数年は、カットにレザーをとり入れるなど、新しい技術を貪欲に自分のものにしています。そのうえで、これから西坂多恵という美容師はどうなるんだろう?って、自分がいちばんワクワクしています。死ぬまでずっと、お客さまという主役にとっての必要な脇役でい続けたいから。「脇役という主人公」の人生を極めていきたいと思っています。

 

西坂多恵
SUMIスタイリスト
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