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BEAUTY AWAKE

HEAVENS SERATA

STYLIST’S VIEW

 僕はお客さまを目の前にしたときにいつも、その人のファッションを重視します。どんな雑誌を読んでいるのか、どんなモデルが好きなのか、どんなアイテムを身につけるのが心地いいのか、どのようなショップに足を運んでいるのか……いろいろなことを外見から読み解き、会話で深掘りしていきます。
「顔を可愛く見せる」
だけでは終われない
 なぜファッションを重視するかといえば、ヘアスタイルはファッションと切っても切り離せないものだから。ヘアスタイルはファッションの一部でもあり、ファッションの要でもあるから。そしてファッションはカルチャーと密接で、どのような音楽を好むかとか、どのような映画が好きかなどは、その人らしさを物語るピースとして不可欠で……だから僕は、人のインサイドを探り、その人に似合うヘアスタイルを実現するために、ファッションを重視するのです。
 ただ自分の好きなファッションを言語で深く理解してそれを伝えるのが上手な人もいれば、感覚でとらえていて表現するのが苦手な人もいます。僕自身が僕のすべてをきちんとわかっていないように、お客さまだって自分自身のことがよくわかっているわけではないことも知っています。それでも僕は、コミュニケーションの積み重ねで得た、かすかな手応えから、その人がより可愛く、より美しく、その人らしく見えるカケラを引き寄せていきます。
 ピンクが好きだといっても、ガーリーでラブリーなピンクが好きな人もいれば、スモーキーでグレイッシュなピンクが好きな人もいる。前者ならば可愛らしさがポイントで、後者ならば大人っぽい品がポイントかもしれません。そんな曖昧でありながらも、その人らしさがにじみ出る、見えない文脈を読み解いていくのです。
 僕は物心ついたころから雑誌を「吸収」してきました。ただ写真を見るのではなく、文字を読むのではなく、ページごとに広がるファッションの温度やカルチャーの匂いも丸ごと受け取ってきました。ストリート系からハイファッション、カジュアルからモード。そしてファッションだけでなくインテリア雑誌やカルチャー雑誌など、ありとあらゆる雑誌を吸収してきました。そして今も月に30冊をコンスタントに吸収しています。
 雑誌には今の時代が現れているように思います。雑誌というフィルターを通して、今の時代の空気を吸い、今の時代の気分を感じることで、自分自身の意識が変わってゆく。お客さまの意識を探る手がかりにする。刻々と移り変わる時代の気分がいち早く投影されるものがファッションであり、カルチャーであり、ヘアスタイルだと思っています。
 今日のモデルさんは、食品ビジネスを専攻する学生。キレイな顔立ちなのにファッションはボディラインが出るものを好まないようで、全体から受けるモッサリした印象がもったいないと思いました。そこで首がすっきりとキレイに見えるようなヘアスタイルにしたのです。シャープでスリークでただ大人っぽく見えるようにするのではなく、パーマをプラスしてラインはあくまでもやわらかくして、ラフな抜け感もつくりました。
 ファッションは、自分に向かって、と同時に他者に向かっていくもの。ヘアスタイルも同じ。自分をワクワクさせながら、他者の目に映る自分を形づくっていくもの。だから、クールなだけでは終わらない、顔立ちがキレイに見えるだけではない、その少し先にある「おしゃれな感じ」までヘアスタイルでつくったのです。ほんの少し先にあった、まだ体験していないおしゃれを知ることで、その次のおしゃれの扉は、新しいヘアスタイルが開いていってくれる。僕は、そう思っています。
 美しいと思う感覚は人それぞれで、美しさの源流もそれぞれに違う。でも、ファッションを理解したり感じたりすればするほど、「ハズシ」を計算して取り込んだものなのか、何もわからないまま「ハズレ」てしまったのかは、わかる人にはわかってしまうもの。だから僕は、自分のファッション知識をお客さまとの会話の中に盛り込みます。
 ヘアスタイルもトップスもボトムスもUKテイストなのに、スニーカーだけアメカジだったら、ファッションの観点から見ると残念な感じになってしまうから。だからこれまで雑誌などから吸収した膨大な情報をそのときどきにお客さまに伝えて、お客さまにファッションをより深く、広く知ってもらうようにしています。

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AFTER THE BEAUTY AWAKE

 もともと手先が器用だと思ったことも、美容師としての才能がものすごくあると思ったこともありません。だから僕はこれまでに美容師が天職だと感じたことがありません。そしてこの仕事を続けていくにあたって天職であるべきだとも思わないのです。でも僕は美容師として、人に愛される生き方をしていこうと決めています。
 僕の父は画家で僕が18歳のときに亡くなりました。葬式には1000人近い友人や知人が父との別れを惜しみにやってきました。そのときに初めて、父がどういう生き方をしてきたのか知ったのです。すでにそのとき、美容師になると決めていた僕は、美容師という職業で、父のように生きたいと思ったのです。

 人に愛されるには、自分が人を好きにならなければ始まりません。運良く僕は人をどんどん好きになっていい「美容師」という職業を選びました。だからこれからも、僕は、どんどん人を好きになって、好きになった人をどんどんキレイにして、さらに好きになって……を続け、人に愛されるこの仕事を頑張っていきたいと思っています。

 

SERATA

HEAVENS スタイリスト

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