2021年10月担当 vetica 高木貴雄
2021.10.01
皆様こんにちは。
原宿にあるveticaという美容室でDirectorをしています高木貴雄です!
今回このCoversを担当させて頂ける事となり、色々なことを考えながら撮影を終え、ゆっくり余韻に浸りながらコラムを書いています。
「女心と秋の空」
僕が一生かけても完璧には理解出来ない女心。笑
自分自身が秋生まれで、一番好きな季節の空。
まずは言葉の理解をしてから作品に臨む僕にとって、女心は少し難題でした。苦笑
女性の心と同じように様々に変化する秋空、少しセンチメンタルな空の色、匂い。
その場を感じて貰えるような作品にしたいなと思い女性像を設定しました。
秋と言えば夕暮れや、少し冷えた外気。周りを見渡した時に足元まで来るアウターが一年の終わりを少し意識させる。
そんな冬に向かう屋外を連想する事が多いのですが、今回はあえてロケ撮影という概念から離れて撮影する事にしました。
ある1人のお洒落好きの女の子、この時期になると衣替えに忙しい。
なんといっても洋服が沢山あるから。
部屋には彼女が好きな金木犀のアロマの良い匂いがする。
朝から整理していたのに、もう夕飯を食べに行く約束の時間。また洋服選びで散らかってしまった。まあ季節なんて気にせず、着たい服を着ればいいや!私は「ワタシ」だもん!
みたいな、お洒落好きで天真爛漫な女性をイメージし、ジンジャーカラーにハードスパイラルパーマをヘアスタイルとしてフィットさせました。
今回の撮影に臨むにあたって、どんなヘアスタイルが気分で、それはどんなカラーやパーマで、そしてどうやったらこのモデルさんの色が最大限に出せるかを考えました。
毎回撮影がある度、自問自答を繰り返して最後まで悩んで、これが一番だ!というところまで持って行きます。
でも、次の撮影では「以前の一番」は鮮度が落ち自分も飽きてしまっている。そしてまた「次の一番」、ベストヘアを探す。その繰り返しです。
本当に飽き性だな自分。
ただ。
思うんです。それでいいかなと。
飽きれば飽きる分、またヘアスタイルの引き出しは増えて行く。こうやって一生ヘアスタイルに触れていたいなと思います。
「女心と秋の空」のように、僕のヘアスタイルへの気持ちも秋の空だなと今回の撮影で思いました。
携わっていただいた関係者の皆様に本当に感謝しております。
なぜか少し胸が騒いでしまう秋の入口。
今年も残り僅か。今年中にする事を決めてスピードをあげていきます。