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LIKE IT! HAIR CATALOG JP THE ERCOMMENDED Vol.19 NAPFORD POSTER MARKET

井上恭太さん&慶太さん兄弟が営む輸入ポスター専門店「ナップフォード・ポスター・マーケット」。初台駅からほど近いクリエイティブショップが集まるレトロなビルの1室にたたずむお店。そこが、今回のレコメンダー・Rougyスタイリストの二階堂雪さんが夢中になれる「LIKE IT!」スポットなのです。

INOUE BROTHERSが直感でセレクトインテリアに使えるポスターたち

ここは、本当に夢のような場所です! 仕事を頑張って、次はこれを買おう! ってやる気と物欲が出ます! 有名なものがドーンと置いてあるところはありますが、こんなに幅広く、センスの感じられるポスターを置いてあるショップは、ほかにないと思います。どのような流れでショップをスタートされたのですか?

慶太さん「もともとはcakeというデザイン会社を私がやっていて、何かほかのサイドビジネスをやってみたいと考えていたところ、ポスターと出合って。ちょうど兄も何かやりたいと考えていたところで、では一緒にやろうか! という流れで始めました」

そうなんですね! 元々ポスターが好きという理由でのスタートかと想像していました!

井上恭太さん(左)・井上慶太さん(右)

「インテリアとしてのポスター」をコンセプトに2014年に兄弟でナップフォード・ポスター・マーケットをオープン。 慶太さんはデザイナーとしても活躍中。

慶太さん「デザインをやっていたので、アートのひとつとして、以前からポスターにも関心はありました。ですが、なかなかポスターって好きでもインテリアに取り入れにくいなぁと思っていたのです。が、たまたま家を購入して、飾ることのできる壁があり、あるお店でたまたまポスターを見つけて、いいなと思い……。で、調べてみると、日本にポスター屋さんってすごく少なくて。昔はちょっとした雑貨屋さんなどでも見かけていたのですが」

以前は映画のポスターとか、よくありましたよね!

恭太さん「そうそう。海外ではポスターのシェアがすごく高くて、一般的に広く浸透しているインテリアのひとつです。だから、これを日本に持ってこられたらいいなと」

買いつけは、どちらでしているのですか?

慶太さん「ヨーロッパが多いですね。アメリカのときもあります。あとは、直接作家さんとメールで取り引きをする場合もあります。ミュージアムショップなど美術館についているショップにも行って仕入れてきたりもします」

だから、ラインナップが幅広いですよね。セレクトする時の基準とかあるんですか?

慶太さん「基準はもう、直感だけですね。有名無名問いません。むしろ、日本ではそんなに名前を知られていない方のものを購入することのほうが多いかもしれないです。インテリアとして使ってほしいという前提があるので、たとえばモネのポスターをインテリアに飾るか? というと、アート作品としての印象が強くてなかなか飾らないのではないかと。そういう有名アーティストのポスターは、美術館が開いた展覧会の日付などが入っていて大量に作られていないものを選んでいます」

これも、エキシビションのものですよね? シンプルなのに、すごくいいバランス。

慶太さん「中心にある線は本物の糸なのです。おもしろいですよね」

恭太さん「1972年にドイツで開催されたKarel Novosad展のポスターなのですが、1972年の時点で、このモダンなバランスはさすがですよね」

慶太さん「ポスターって、写真やイラスト、タイポグラフィーなど、デザインのいろんな要素がミックスされていて、このように糸を使っているようなマテリアルでの遊びも時々あったりして。そういうのが楽しい部分だと思います」

すぐにインテリアに取り入れられる形で

こちらでは、素敵なものがお手軽に買えますよね。気軽にアートを感じられることに感動しています。

恭太さん「ありがとうございます。販売しているものは、15,000~300,000円と幅を持たせ、手にとっていただきやすいようにしています」

慶太さん「うちでは、基本的に額に入れて販売しています。実際、自分がポスターを飾ろうと買ったのはいいのですが、額に入れるのがめちゃめちゃ面倒だったので(笑)。ネットで探してみても、木の本当の質感というのもわかりづらいですし、サイズもちゃんと合うかどうかの不安もありますよね。ですからうちでは額に入れたものを販売することで、すぐに飾っていただけるようにしています。日本だと、規格サイズのものが多いのですが、海外のものっていろいろありまして。例えば、70×50㎝というサイズがあるのですが、ものによって71×51㎝だったりすることも。それに合わせて額縁をつくらなくてはいけないので、自分でやるには手間ですよね」

私も額に入れて、ポスターにポストカードもMIXしたりして、いっぱい飾っているのですが、やっぱり難しい。統一感みたいなものが上手に出せなくて。素敵に飾るコツは、あるのでしょうか? やはり、バランスですか?

慶太さん「そうですね、バランスは大切。あとは、壁に穴をあける勇気を持つということでしょうか(笑)」

我が家はコンクリートなんですよ。コンクリート壁に飾る場合のHOW TOを調べてみたりはしているのですが、やはり勇気が出せず。軽いフレームにして、貼りつけている状態です(笑)。

恭太さん「憧れのイメージはあっても、なかなかポスター基準で家を選ぶというのは難しいですよね(笑)。今は、いろいろなグッズも出ているので、壁の素材に合わせながら上手にとり入れていただければいいと思います。ちなみに、僕の自宅では、ポスターと版画なんかも合わせて飾っていますね。L字の壁を使って、1面に大きなポスターを1枚飾って、もう1面には複数飾るというバランスにしています。複数飾ったときは、ああでもない、こうでもないといろいろなバランスでトライして。やはり、苦戦しますよね」

今の壁も、ふとしたときに「あっ。なんか違う」と思ったりして(笑)。

恭太さん「僕も正面や、横からなど、角度を変えて見て、研究しています。そうすると、だんだんいい感じに仕上がってきて。自己満足しています(笑)。壁を飾ると、とても豊かな気持ちになる。それが、いちばんの魅力だと思います」

慶太さん「パッと見たとき、その壁全体で1枚のポスターになる。そんなイメージで配置していくといいのかなと思います。それに、正解はないので自信を持って好きなように配置していけばいいし、慣れてくると思います」

仕事は自らつくりだしていくもの

お店もですが、おふたりの間に流れている空気感もとても魅力的です。おふたりは、将来的に「ナップフォード・ポスター・マーケット」をどのような形にしていきたいと考えているのですか?

恭太さん「具体的にいうと、路面店を出したいですね」

慶太さん「あとは、個人的な部分にもなってくるのですが、(パリへの留学経験があり)もう一度海外に住みたいと思っていまして。そこで、海外に住むためには、海外とつながる仕事をすればいいと考え、ポスターなら仕入れで海外に行きますし、将来的には海外に住んで販売を日本でできますし」

そうなんですね! 自分をやりたいことに向かって、建設的に取り組むのって、本当に素敵です。そんなふうに仕事と向き合う姿勢は、どこから生まれるのですか?

慶太さん「そうですね、今までの経験を通して信じているのは、仕事って与えられるものではなくて、自分でつくるもの。仕事もつくりだすものだと思っています。ポスターは私にとって自分が導き出した、夢につなげてくれるきっかけです。そして、それぞれのライフスタイルを豊かにしてくれるものだと思います。芸術の秋ですし、アートにふれてみたいとお考えの方など、アート入門したい方にも、ポスターはいいきっかけとなってくれるものだと思います」

ナップフォード・ポスター・マーケット

ナップフォード・ポスター・マーケット
住所:東京都渋谷区代々木4-28-8 #404
TEL:03-3370-2675
営業時間:14:00−19:00(水〜金)、12:00−20:00(土日祝日)
定休日:月・火曜日
http://knapford.com/

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