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LIKE IT! HAIR CATALOG JP THE ERCOMMENDED VOL.29 Gelateria SINCERITA

オフの日には、インスタで見つけた気になるスイーツを食べ歩くのが大好きというveticaの秋山文乃さん。そんな秋山さんイチオシのジェラテリアが「シンチェリータ」。

ジェラート片手に、会話が弾む“街のジェラテリア”

月替わりに加え、雨の日限定のフレーバーなど、ジェラートマイスターの気分によって出されるものなど、常時16前後の味を楽しむことができ、年間で約300種類のフレーバーが提供されているお店。

JR阿佐ケ谷駅北口から続く商店街にある「シンチェリータ」。ここのオーナーであるジェラートマイスター・中井洋輔さんがめざしているのは“街のジェラテリア”なのだという。

profile
ジェラートマイスター・中井洋輔さん

2010年にジェラテリアシンチェリータを開業。2011年には、イタリアで行われている第32回国際ジェラートコンテストにて「メルノワ(森のハチミツとローストした胡桃)」が3位を受賞。

中井さん 店のコンセプトは“街のジェラテリア”。イタリアにはジェラテリアがいっぱいあって、イタリア人はおしゃべりが好きなので、お客さん同士はもちろん、お客さんと店員さんもさまざまな話をしています。そんな憩いの場所というか、コミュニケーションの場になれたらいいなというのが願いです。日本でいうと、田舎の駄菓子屋さんのような感じ。そんな立ち位置っておもしろいなと思って。

秋山さん 中井さんがジェラテリアをやろうと思ったきっかけは何だったのですか? どうやってノウハウを学んだのですか?

中井さん はじめは、インテリア関係の仕事に就きたいと考えて、大学を出てからイタリアに留学をしました。もともと僕はアイスクリームが好き。イタリアにはすごくたくさんのジェラテリアがあるので、よく食べ歩いていました。それが、出会いですね。そこから、ジェラテリアをやりたいと考え始めたのですが、ジェラートって、修業というか、勉強できる場所があまりないんですよ。なんとかひとつ見つけ、半年ほど勉強させていただいたのですが、事情があって辞めて、それ以降は独学です。あとから聞いた話では、お菓子の世界って、がっつりタテ社会みたいですね。僕は、そういうのが苦手な方なので、結果よかったのかもしれません。

実は、イタリア語でアイスクリームがジェラート

秋山さん すごく初歩的な質問なのですが、アイスクリームとジェラートの違いは、何なのですか?

中井さん 実は、ジェラートはイタリア語でアイスクリームのことです。だから明確な違いはないんですよ。一般的には、ジェラートには卵は使っていないとか、乳脂肪分が低くて、カロリーが低いとか言われていますね。あと、ジェラートは、アイスクリームに比べ含まれている空気が少なく密度が濃く、コクがある。でも、定義上の違いはないのです。

秋山さん そうだったんですね! 知らなかったです。では、ジェラートづくりに大切なことは何でしょうか?

中井さん 「素材」と「配合のバランス」ですかね。洋菓子みたいにいろいろと手を加えるプロセスではないので、配合によって味が決まってしまいます。だから配合のバランスはとても重要です。

秋山さん ブログを拝見したら、(果物など)ジェラートの素材をつくられている生産者さんのところへ行かれたりもしているんですよね。

中井さん そうですね。素材の質はとっても大切ですし、つくられている過程や、つくっている生産者に会うことは、とても刺激になりますので時間を見つけて行くようにしています。まぁ、半分趣味みたいなものなのですが。

秋山さん ジェラートづくりの難しさは、どういうところですか?

中井さん ジェラートは冷凍のものですよね。普段、意外と冷凍に対する認識ってないものです。−8℃と−18℃の違いって何ですか?と言われても、わからないものですよね。ジェラートは冷凍のものなので、そういうところをきちんと理解しなくてはいけないところだと思います。ショーケースは今の時間は−12℃にしていますが、ジェラートがいちばんおいしい状態、そのかたさをキープするために、季節や時間帯によって、温度の微調整をしています。そういう認識が薄いと、できたてはおいしいのに、時間が経つと味が悪くなってしまったりしますから。

秋山さん 私はいつも、ジェラートを2〜3種類味わいたい派なのですが、おいしい組み合わせにするコツってありますか?

中井さん 強い味と弱い味を組み合わせるのは、避けたほうがいいと思います。酸味のあるものは酸味のある同系統に合わせるか、逆に甘みがしっかりしたフレーバーに合わせてお互いを際立たせるのがおススメです。

奢ることなく、
自分が飽きないようにアップデートしていきたい

秋山さん (壁にあるイラストを見て)子どもが描いた絵ですか?

中井さん 4〜5年前から「こどもジェラートコンテスト」というのをやっていまして、子どもたちに、つくってほしい!、食べてみたい!というジェラートを募集していまして、その中から実際につくって、こどもの日にお店で出しています。これが、とてもおもしろくて、自分が思い付かない発想に溢れています。大人になると、これとこれは合わないからと、自然と組み合わせなくなってきますよね。でも、子どもは違いますから、とても勉強になります。

秋山さん そういうことなのですね! 私も子どものころに近所に、こんなお店が欲しかったです。

中井さん そう言ってもらえると、うれしいです。ここ阿佐ヶ谷に店を出して7年になり、オープン当時赤ちゃんだった子が、もう小学生になっていたり。そういうのを見ると、ここで年月を重ねてきたのだなと実感しますね。

秋山さん 中井さんは、生産者に会いに行ったり、こどもコンテストをやったり、とても勉強熱心な印象です。

中井さん いつも自分が飽きないようにしたいです。慣れてしまうことが、いちばんイヤなのです。初心を忘れず、奢ることなく、これからも地元の方々に、もちろん遠方から来てくださる方々も含め、喜んでもらえる、よりおいしいジェラートを提供できるよう精進していきたいと思っています。

夏はもちろんおいしいジェラートだけど、これからの季節、実りの秋ならではのフレーバーが続々登場。ぜひ、人懐っこい商店街の雰囲気の中でおいしいジェラートを堪能してほしい。

ジェラテリア シンチェリータ
(Gelateria SINCERITA)

住所:東京都杉並区阿佐谷北1-43-7
TEL:03-5364-9430
営業時間:11:00〜21:00
定休日:無休
http://www.sincerita.jp

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