mission 02UDA × MARIKO YAMAMOTO(LILI)
可愛い=甘さ。当たり前だと思っているこの公式、果たして正解なのでしょうか?
実はハードでも、“えぐみ”があっても、可愛いをつくることはできます。必要なのは、自分らしさと上手なバランス感覚。
今回は、“甘さだけが可愛いじゃない”がテーマです。
before
model AKARI TANIYAMA(LILI assistant)
process point
mission 02
Model: AKARI TANIYAMA(LILI assistant)
Make-up: UDA
Hair: MARIKO YAMAMOTO
Photo: Yusuke Matsuyama
Styling: Kanako Sugiura
Text:
- item credit
- トップス¥4,000、スカート¥10,000
共にOTOE tel.03-3405-0355
after talk
UDA
今回のモデルさんは、好きのものがはっきりしていて、すぐに彼女らしさがわかり、方向性が決まりましたね。
山本
そうですね。Pale Waves(ペール・ウェーヴス)が好きで、人に何と言われようが、好きなものは好きっていう強さがある。けれど、女の子っぽいガーリーな面も持ち合わせていて。そして基本的に自分のよさに気がついていないんです。
UDA
そこをうまく引き出す方法として、今回キーワードにしたのは“えぐみ”。彼女の世界観、内面をどう表現するかを考えたときに、“黒と赤”になりました。髪の黒と目の赤。でも切り込みすぎると、本人が追いつけないハードすぎる感じになるので、ほどよく。Pale Wavesもヴィジュアルはえぐいのに、作り出す音楽はポップ感がある、そんなほどよさが彼女に合っているなと。もっとハードにしたいなら、インサイドに赤いライン入れて、充血しているみたいに見せる手もあるのですが、そこまでしちゃうと本気度が増すので、彼女のキャラとずれちゃうから。彼女らしく、えぐみをフレーバーとして取り入れて、“日常寄り”に表現したのがこれです。
山本
ヘアも内側を刈り上げているんですが、全体的に重すぎるとゴリゴリな雰囲気になるので、軽さをだして、ほどよくしています。UDAさんの「眉は金にしたい!」というリクエストで金にしましたが、これがすごく新鮮な発見でした! 彼女自身、眉がコンプレックスで、ずっと前髪に迷っていて、いつも「眉下ギリギリに切る」に落ち着いていたのですが、眉が金になることで、前髪が眉の役割を果たしてくれるという発見がありました。とても切りやすかったです。
UDA
よかったです。眉を金にしたかったのは、やっぱり“えぐみ”。眉を剃るとえぐくなるじゃないですか? 本当は、眉を剃っちゃうのがいちばんかっこいいと思ったのですが、さすがにそれはやりすぎなので。あとは、目にフォーカスしたかった。眉の存在を弱くすると、よりコントラストが出てくるから。今回、色(=赤)が大きなポイント。色を顔のどこに使うかって、とても大切で、リップに赤を使うのと、目に赤を使うのは、意味合いがだいぶ違ってきます。口元はエロティシズムや色気、目は意志とか知性。彼女の内面の強さを出したくて、赤い目にしましたが、彼女の魅力にフィットしたと思います。
make up
UDA profile
大手化粧品会社にてPR、マーケティング、教育、 店頭プロモーションなど様々な業務に携わり、その後独立。
現在は、国内外のエディトリアル、コスメティック・ファッション のキャンペーン広告、ショーなどを担当。
独自のファッション感、ビューティの視点を生かしたメイク連載
GINZAの「ニッポン美人化計画」には多方面より定評があり、
日頃から様々なビューティの場面での新しいアプローチを試みている。
1991年:パルファム ジバンシイ株式会社 入社 オリビエ・エショードメゾン氏に師事
1997年:鈴木 寅二氏に師事
2002年:ゲラン株式会社 入社 フリーランスとしての活動を始める
hair stylist
LILI ( LILI )
LILI店長
兵庫県出身。NRB 日本理容美容専門学校卒業。2店舗を経て、東京・原宿のサロン「LILI」にオープニングスタッフとして参加。
技術理論よりも、「女性ならではの感覚技術」を駆使したスタイル作りやデザイン提案を得意とし、活動はヘアショーや業界向けセミナーと多岐にわたる。
お客様はもちろん業界にも多くのファンを獲得している。
about mekashi
mekashi とは「粧(めかし)」。
化粧しておしゃれすることです。
人の外見は、生まれ持った姿形が、センスや興味、才能、経験といった
内面的な要素によって磨かれ、形づくられます。
そうしてできた個性や魅力をクリアにし、粋に見せるーー。
それが、私たちの考えるメイクアップです。
もちろんヘアも同様です。
2011年から7年間で101人を粧した、雑誌『GINZA』の「ニッポン美人化計画」の意志を継続し、
現在webにてmekashi projectを展開しているMake-Up artist のUDAさんとコラボレーションしたこの企画。
そして本コンテンツのモデルさんは、美に携わりつつ現在も美を学んでいる、ヘアサロンで働くアシスタントの方々です。
より多くの方に「自分らしい粋」の見せ方、「つぎのわたし選びを」を提案させていただきます。
どうぞお楽しみください。
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