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mission 07UDA ×石原慎太郎(Double)

80年代の終わりから90年代はじめ。バブル期と呼ばれる煌びやかで贅沢な時代。
この時期、豊かな経済が人々の経験値を底上げし、独特のトレンドも生み出しました。
それまで、スタイリッシュといえば=欧米感だったのが、この時期を境に
“日本人だからこその顔を立たせる”という価値観が受け入れられるようになりました。
その人のありのままを生かしつつ、よりよく見えるスタイルに導くこと。それこそが“個性”であると。
昨今の情勢下、物質的な豊かさには縁遠いかもしれませんが、価値観の多様化とともに心が豊かになり、
そんな“個性”がカムバックしていると感じるのです。

before

Before

model HANA (Double)

process point

mission 07

Model: HANA (Double)

Make-up: UDA
Hair: 石原慎太郎
Photo: Yusuke Matsuyama
Styling: Kanako Sugiura

item credit
衣装全てスタイリスト私物

after talk

石原 今回モデルをやってくれた花ちゃんは、うちのサロンに入ってから、ずっとベリーショート。顔の形的に、あごがしっかりしていると、どうしても隠したがる人が多いですが、逆に隠すと中途半端でカッコ悪い。出しちゃったほうがいい! ということでベリーショートなのですが、本人も気に入っているようです。

UDA 今回は、彼女の写真を見せてもらってすぐ、このエキゾチックな感じを引き出せればと思いました。イメージは80年代終わりから90年代はじめの、ボーイッシュだけどメイクはきっちりしていて、色気もあるみたいな感じ。彼女には、そんなイメージを自分のものとして受け入れられるポテンシャルがあるなと。

石原 彼女は好きなものが “虫”なんですよ。カマキリが首をかしげてるのを可愛いと感じたり、蛾のモフモフ感にグッとくるらしいです。なんか不思議な魅力がある女性だと思います。

UDA そう。彼女のそういう魅力を引き立たせるのに、80年代終わりから90年代はじめの感じが合うのではないかと思いました。それと、あのころって個性の時代でした。当時の自由さというか、同じようなバイブスを、今感じているというのもあります。

石原 リップのメイクのときに、輪郭をきっちりペンシルで描いて、中を違う色で塗っていましたよね。当時、あれが流行っていたことを思い出しました。ただ、全然古くないというか、ちゃんとアップデートされていて、とても新鮮な感じがして、いいなと思いました。

UDA 当時は、ピンクや赤などを混ぜていて、使う色に温度感があったんですよね。今回は温度感のない色を使うことで、今っぽいバランスにできたのではないかと思います。

石原 UDAさんの仕上がりは、はずれすぎてなく、似合っているけれどハマりすぎてなく、まんまじゃない感じ。そういうコントラストのつけ方が、上手だなと思いました。

UDA そうですか(照)。メイクの仕上がりを見て、ささっとヘアのスタイリングを変えてくれましたよね? 

石原 最初はパンキッシュな直線的な感じをイメージしていたのですが、仕上がりを見て、髪も服についているフェザーの質感のイメージのほうがバランスがいいなと思って。ワックスでつまんでみました。直線的だと、全体のバランスとして毛としての存在感が強すぎるなと。

UDA (スタイルづくりは)そういう微調整ですよね。似合うところを探っていきつつ。

石原 そう思います。最後にモデルがすごいいい表情になりましたよね。これこそ、最高のご褒美というか、「この仕事をしていてよかった!」という醍醐味だと改めて実感することができました。

UDA 確かに。いい表情が引き出せてよかったです。

UDAmake up

UDA profile

大手化粧品会社にてPR、マーケティング、教育、 店頭プロモーションなど様々な業務に携わり、その後独立。
現在は、国内外のエディトリアル、コスメティック・ファッション のキャンペーン広告、ショーなどを担当。
独自のファッション感、ビューティの視点を生かしたメイク連載GINZAの「ニッポン美人化計画」には多方面より定評があり、日頃から様々なビューティの場面での新しいアプローチを試みている。

1991年:パルファム ジバンシイ株式会社 入社 オリビエ・エショードメゾン氏に師事
1997年:鈴木 寅二氏に師事
2002年:ゲラン株式会社 入社 フリーランスとしての活動を始める

Doublehair stylist

Double ( Double )

Double 店長 1977生まれ 
福岡県出身1999年 HEARTS(現Double)入社 
サロンワークからクリエイションまで幅場広く活躍している。無類の漫画好きであるため「アニメや漫画のキャラクターのヘアスタイルが本当に最高」が本人の口癖である。
ミニマリストに憧れている。
09年 JHA 最優秀賞新人賞受賞
17年 JHA 東京エリア最優秀賞受賞
18年 JHA ライジング最優秀賞受賞

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about mekashi

mekashi とは「粧(めかし)」。
化粧しておしゃれすることです。 
人の外見は、生まれ持った姿形が、センスや興味、才能、経験といった
内面的な要素によって磨かれ、形づくられます。

そうしてできた個性や魅力をクリアにし、粋に見せるーー。 
それが、私たちの考えるメイクアップです。
もちろんヘアも同様です。 

2011年から7年間で101人を粧した、雑誌『GINZA』の「ニッポン美人化計画」の意志を継続し、
現在webにてmekashi projectを展開しているMake-Up artist のUDAさんとコラボレーションしたこの企画。
そして本コンテンツのモデルさんは、美に携わりつつ現在も美を学んでいる、ヘアサロンで働くアシスタントの方々です。
より多くの方に「自分らしい粋」の見せ方、「つぎのわたし選びを」を提案させていただきます。
どうぞお楽しみください。 


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