Izaki:今、僕たちはライカでしか撮らない動画のコンテンツをつくっています。
小松:何を使って撮っているんですか?
Izaki:スローが撮れるSLです。それを全部ノクティルックスで撮っているんですよ。F1で撮ったらどうなるか? 今まで見たことないでしょう? で、いわゆる「情熱大陸」のカッコいいバージョン風に2分半くらいで毎回やっていこうかと思っています。
小松:僕らからしたら夢のコラボレーションですね。今回の企画自体、最初はライカさんなんて無理無理……って感じでした。
鳥羽:面白いものを求めるって、見る人が見ればわかるというのもあるんですけど、確かに“ライカ”という言葉を前に出すことによって、見るほうの構え方が違ってくる。
Izaki:ただのヘアカタログ見てくださいというより、ライカで撮ったヘアカタログのほうが業界的にもキャッチー。
鳥羽:確かに面白みがありますよね。
Izaki:ぜひ、お二人もうちのサイトで。
小松:わぁぁぁ、ぜひ。
鳥羽:ぜひ!
Izaki:いいと思いますよ! たとえば、お二人が……今日何食べた? どんな車に乗ってる? どんなモノに興味がある? どこを旅してる? とかっていうことをライカを通してみんなは見たいんですよ。そう「フォトグラファーです」「写真家です」って言ってる人がやるものではなくてね。
小松:確かに、僕もフォトグラファーの写真をすごく見てきているけれど、一般人のうまい写真とか面白い写真を見てみたくなるんですよ、今は。
Izaki:ホント、やりましょう! たとえば……蔦屋家電のホールとかギャラリーで、真ん中に椅子を置いて髪を切るところを見せる。蔦屋家電のど真ん中でやるんです。そして、それをライカでライブで撮る。さらに撮ったものはヘアカタログ的に写真展で見せる! あ、ヘアサロンでライカマークをつけて写真展をするっていうのもいい。そんなの今までありえなかったわけだから。
鳥羽:僕らちょっと脚が震えていますよ(汗)。
小松:そう簡単に言わないで(汗)。
鳥羽:ヤバいですよ。真ん中でカットしてて音はDJで、まわりで映像、片方ではリアルに撮ってて、脇では展示!?……妄想が広がってヤバイ。
Izaki:松井さん、切ってもらえば?
小松:そしたらますますすごくなるね。
鳥羽:髪を切られながら、来ている人を撮る。
Izaki:どれだけ忙しいのよ!
小松:でもその映像、すごいかもね。その世界、見たことないから。
鳥羽:ちなみに松井さんは髪を切りたい、髪型を変えたいなって思ったとき、どういうものを見たりとか、どういうタイミングでサロンに行きますか?
松井:私の場合は、のびてきたら行くっていう感じなので。
鳥羽:そこ、女子力ないですね(笑)。
小松:でも正しい。
Izaki :彼女はねぇ、インスタグラムで見つけたんです。いないかな〜絵になるコ……って思っていたときに、見つけたんですよ。それでメッセージしたら偶然にも彼女もライカで写真を撮っていることがわかって。とはいえ、いちばんの決め手は、そのへんを歩いているファッション女子じゃないっていうところだったんですよ。いい意味で普通だったから。
鳥羽:普通の感性が最強なんですね、実は。奢りも凝りもない。
Izaki:ない。いちばん好きな歌手誰だっけ?
松井:いくつかありますが、TOTOだったり、エリック・クラプトンだったりをよく聴きます。
小松:えっ!? 話合うなぁ。
松井:昔から音楽を聴くのが好きで。両親がクラシックギタリストというのもあって。ファッションやメイクより、そういうもののほうがもともと好きだったので。
小松:ライカ好きなところとかも、同世代の女のコには伝わりにくいだろうけど。
Izaki:変わっているんですよ、ゴローズ買ったりしてるし。
鳥羽:侘び寂びがわかる感じは伝わる。
Izaki:だから、普段からそんなにおしゃれなヘアサロンに行っているわけでもないし、カット3000円くらいのところに行ってんでしょ?
松井:あ、そうです。すごい。
鳥羽:でも、小松さん、ここまで松井さんのこと知ったら、彼女が自然体になれる髪型を考えないとですよね。
小松:彼女にとって最悪の美容師は「いちばん流行っている髪型にしよう」「モテ髪にしてあげるね」とかでしょ?
松井:ヘアカタログの雑誌も買ったことがないんです。
Izaki:ヤバっ。じゃぁどうやってオーダーしているの?
松井:「1cmくらい切ってください」とか「前髪が目にかかるので眉と目の間で切ってください」とかって感じですかね。
Izaki:とにかく面白いコなんですよ。逸材。こんなコたちがライカで撮る写真、興味湧きますよね……。
最終回に続く ヘアカタログの先にある「未来」