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ヘアカタログの先にある「未来」

カメラ好きなら、誰もが憧れる存在である“ライカ”。 今日ここにも、そのドイツブランドの名器をこよなく愛する4名人がそろった。 日本一このブランドを知る人物と言っても過言ではないHobby Izaki氏、ライカ女子代表の松井文氏。 ヘア業界屈指のカメラマニアであるHEAVENS代表の小松敦氏とVeLO/vetica代表の鳥羽直泰氏。 「カメラといえば?」「ライカ!」 その深層が解き明かされる。

第1回はこちら 「写真を撮ることを選んだ人」

第2回はこちら 「作法を必要とするカメラ」

第3回はこちら 「ライカ女子という存在」

カメラ女子の創作の可能性を広げるライカ。表現のツールとして新たな存在を見せつけるであろうライカ。この画面で「Leica」のロゴを目にする日が来ることを約束した前回。そして今回は、この企画の進化の形が見え始める。

Izaki:以前、知り合いのサロンの方にヘアカタログを撮ってほしいって言われて仕事を受けたことがあるんです。で、まぁ、普通はライトをたいたり、自然光でホワホワっとカーテンの横とかで撮るだろうから、ちょっと視点を変えようと考えたんです。たとえばスーパーの店内のど真ん中とかいいなって。女性はすっごくキレイにしているんだけど、ネギが入っているカゴを持ったりしてね。そう、みんながいつも日常で見る風景の中で、しかも、それをライカで撮りたかった。途中まではよかったんだけど「それちょっと店のホームページじゃ使えません」ってことで、企画がボツになっちゃったんです。まあ、オープン時だったんで、もう少し普通の感じのものを使いたいってことだったんですけど。

鳥羽:確かに、オープンのヴィジュアルとしてはキツいかもしれないですね。

Izaki:だよね~って(笑)。

鳥羽:でも、ある程度サロンを展開した段階だったら企画としては全然ありですよね。

編集部:いやぁ。そういうのやりたいですね……。小松さんが最初に「結局最後はポートレート」だって言われていたように。編集部もそれを強く強く感じています。最後はまさにポートレートのように、生活の中で自然に髪が動いているようなヘアスタイルだけがあふれたサイトができたら本当に最高だなって思うんです。でも、多くの美容師さんの目線はまだその過程の半ば。いざヘアスタイルを写真に撮ろうとすると、どうしても髪をつくりこみすぎてしまうんですよね。そして、その形をみんながSNSで共有してコピーする。でも、その先にあると思うんですよ、ポートレートの世界が。今、一緒にやっているメンバーで、どうにかそれを形にするのが編集部の願いなんです。

Izaki:僕はそんなに難しいことじゃないと思っています。僕らも写真展では、まず女のコに価値をわかってもらう、体感してもらうことに努めています。僕は今、「ライカで撮る美しい日本人」っていうタイトルでいろんなものを撮っているんですけど、一貫して普通のコしか撮ってないんですよ。芸能人じゃなくて一般のコ。まぁ、安田美沙子さんは別なんですけど。彼女は僕のライカの弟子なので。

Izaki 氏の狙いは、「ライカで撮る美しい日本人」というタイトルにするだけで、一般人を額縁に入れることにある。

 

Izaki:そういうのと一緒で、ヘアカタログではあるけれど、美容師さんがいいねって思ったコだけがライカで撮られてライカマークがついた写真展に出た瞬間に、「私も撮る側に行きたい」って、なると思うんですよ。

鳥羽:あっ! そこに違和感があったんだ。BEAUTY AWAKEって、Afterの写真がつくられた世界に持っていきすぎてる気がする。

小松:あれはね、僕も思ってた。

鳥羽:もちろん、Afterでそのサロンごとの色を出していくから、仕方がない部分ではあるけれど。

小松:それはある。でも僕からすると、雑誌なんかのBefore&After企画みたいなノリで、用意された可愛いコをさらに可愛く仕上げるって感じじゃつまらない。それも確かに素晴らしいけど、普通のコにちょっと手を入れてこんなに素敵にしました! というのがBEAUTY AWAKEの本質。やっぱりここに意義があるんですよ。ちょっと言い方が変だけど、全然自分の魅力に気づけていないコだからいいんだよ。

鳥羽:それを、背伸びさせるっていうのも美容師の仕事のひとつですよね。

小松:それはいいんだけど。でもね……要するにどっちがそのコの素の要素が出ているかっていうことなんだと思う。

編集部:僕たちが撮ってるBeforeですよね?

小松:そう(笑)。

編集部:そうなんですよ。

小松:あの感じでヘアをつくったほうが素敵なんじゃないかって。 

Izaki:なるほどね。

 

 

 

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