山田 誰もが情報を収集しながら、いい情報かどうかも実はわかっていないかもね。
近藤 そういう意味では雑誌しかり共感できる媒体の存在って大事ですよね。独自の視点で編集されているものはいいなって思います。
山田 雑誌がきちんと編集されて、いいものだけが掲載されていたような時代に戻るんじゃないかな?
近藤 ネット上だと不要な情報って多いですもんね。
山田 確かに。スマホで情報を取るのが、義務みたいな感じもするしね。
近藤 編集の力が今、また試されているというか……。
山田 そうだよね。そういう意味では麻由ちゃんは、※『RUBYPAPER』をつくっているけれど、どんなスタンスでやっているの?
近藤 アートディレクターとして、たくさんの素晴らしいクリエイター仲間とチームワークで作業して行く中で、仕事とは違ったスタンスで自由な作品を発表できる場があったらいいなと思って始めたんです。アートディレクターの仕事って、まずクライアントがあって、そこにいろいろなスタッフや物事が関わるので、それぞれのバランスを細かく調整しながらひとつのめざす方向性(絵)をつくっていくための、交通整理係みたいな部分があるんです。『RUBYPAPER』は仕事ではないので、自分の今の気分やカルチャーの融合とかを大切にしながら、もっとユルい感じでつくっています。