「ワタシノカミ」は、みなさんからの応募による変身企画です。似合う髪型がわからない。
ヘアスタイルで変わりたい。ブランドサロンに行ってみたいけれど敷居が高い。
家族、兄弟、友人、知人のヘアスタイルの悩みを解決してあげたい。
そんなみなさんの「カミ」を変え、「ワタシ」が変わる姿を紹介するのが「ワタシノカミ」です。
今回、変身するのは森奈生美さん。LILIの三好真二さんの手によって変わっていく姿を紹介します。
〈依頼人プロフィール〉 森奈生美 27歳 女性 東京都在住 出版社勤務
小学校高学年の頃から「non-no」「seventeen」などのファッション誌が気になり始め、中学〜高校時代は「popteen」を読みながらギャルモデルに憧れたことも。高校に入ってからは、自分で選んだり、友人に誘われて美容室に行き始めるも、すごく気に入ったこともなければ、失敗したと思ったこともなく、髪型を変えることでキレイになったり、可愛く変身することに期待を抱いたことはゼロ。
大学卒業後、メーカーに入社し、営業職を2年半経験。文学少女だった頃から活字メディアにかかわる仕事がしたいと思っていた夢があり、あきらめきれないと感じ始めた頃、出版社の求人を目にする。2017年7月に転職。それと同時に交際していた人と将来への展望の違いがきっかけとなって別れることに。『美容室』『変身』でネット検索をかけ、HAIR CATALOG.JPに出会う。BEAUTY AWAKEを読み、「きちんと変身しているのに似合っている」、「似合っているのに髪型は変わっている」、というところに心が動き、応募。
「転職や別離もきっかけですが、ふだんから実年齢より年上に思われたり、落ち着いて見られることが多く、キラキラ女子にならなければいけないと思うようになってきていて。長年染み付いたボサボサの怠け者生活は根深く、オシャレをしようにも何から始めたらいいのかわかりません。自信を持ってキラキラできる女の子になるため、プロのお力をお借りしたいと思っています。何もわからない私ですが、怠け者成分を吹き飛ばしてもらえるような素敵な魔法をかけていただけるとうれしいです!」
THE SECOND TIMEー 第2回目 ー
前回、バッサリとカット
その後、気持ちやライフスタイルには
どのような変化が?
森さん : 前回、伝えるべきことをちゃんと考えられていなかったのに、三好さんは、くみ取って「髪が動く」ように解決してくれました。実際に、家でシャンプーをして自分で乾かしてみても、指通りが軽くてびっくり。翌日、外出するとき、スタイリングは何もしなかったし、する必要も感じなかったけれど、久しぶりにお化粧はしたくなり、実際にお化粧しました(笑)。会社では、「え! 今の誰?」「……かと思った」「キレイな髪だったのに〜。あ、でも短いのもいいね」「女っぽくなった」といろいろ、みんなが感想を言ってくれました。
自分でいちばんうれしかったのは、ゴルフ教室の受付の方に「短いほうがいい! カットがうまいね〜」と言ってもらえたこと。髪を切ってカット技術を褒められたのは生まれて初めてだったので驚きました。
表参道のカリスマ美容師というと、気取ったおしゃれマンのイメージでしたが(笑)、実際は職人でした。ハサミひとつで、髪の長さだけでなく、形、重さ、空間を変えていく技術職。それを実感できた1回目で、それを見抜いたゴルフ教室の方のコメントが響きました。
三好さん : 前回カットしてから2カ月ちょっと。髪はそんなにのびていないけれど、表情が明るくなったような感じがするよね。今日は、雨の日のことを考え、さらに雰囲気を変えることも含めて、パーマに挑戦してもらおうかな。カジュアルだけれど品のある感じにしてあげたい。カールではなくて、自然なうねりをつくる感じ。髪質的にはパーマが入りすぎる可能性があるから、今日は、パーマをかけてからカットしようと思う。「髪がかたくてパーマがうまくかからないと言われ続けてきた」と森さんは言っているけれど、それはパーマがヘタな美容師さんの常套句だと僕は思うんだよね。8年ぶりというパーマを楽しんでもらえればと思います。
AFTER THE SECOND TIMEー 第2回目を終えて ー
森さん : 髪がかたくて、顔がベース型で、パーマは似合わないと思っていました。もしかしたら、そう思わされていたのかもしれません、というぐらいに、今日は、自分でも「あれ?私、パーマヘア、もしかしたら似合うのかも?」と思いました。自分の中ではパーマをかける前とかけたあとで、まったく違和感がありません。
実は、前回、髪をカットしてもらってから、仕事のあと「アート×福祉」というテーマの芸大の社会人講座に通い始めました。すごく意気込んで、さあ勉強するぞ!という感じではなかったけれど、講座の告知を見たら、なんとなく行きたくなって。髪型を変えたことで心の動かし方も変わったのかもしれません。次は、どんなふうに自分が変わっていくのか。外見だけでなく内面にも影響がありそうで楽しみです。
三好さん : 髪型や気持ちが決まるときって不思議なもので、ほんのわずかな「何か」が影響することがある。たとえば、会話の中でぽろっと出た一言だったり、髪を動かしたときに自然と出た笑顔の一瞬だったり。だから、カウンセリングもカットやパーマ中も、微妙なニュアンスをお互いが感じ合うコミュニケーションが大切だと僕は思っていて。
森さんは、美容師に大きな期待を持っていない半面、恨み(笑)も持っていないから、壁がなくていいですね。必要なものを必要なやり方で提供することって難しいけれど、美容師にとっては、それが楽しいところ。さて次は、どのように彼女に変身してもらいましょうかね。